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2008年11月

派遣・期間工切り、内定取り消し、株主の利益を守るための利幅追求を許しておいていいのか

 自動車メーカー等で派遣社員や期間工を大幅に削減する動きが広がっいる。その規模は自車メーカー7社で「あわせて8100人に上ってい」るという(11/20/19:28/NHK HP) 。また来春入社の就職内定者の取り消しも広がっている。

 確かには「自動車などの『輸送用機器』」業界は「来年3月末までの1年間の業績見通し」で「55.4%」の減益を予想している(11/17/12:34/NHK HP)。

 しかしこの数字は「減益」であって赤字ではない。利益は半分に減るが利益が出ないわけではない。しかも単年度の「減益」であって単年度の赤字でないどころか累積の赤字などではまったくない。「企業業績は昨年度まで6年連続の増益で、特にこの5年間は最高益を更新し続けてき」たのだ(NHK 前同)。

 その辺のところを「しんぶん赤旗」(11/30付=共産党HP)が詳しく報道している。

 その一部を紹介すると「トヨタ自動車の場合、期間工の日給は約一万円。二交代制の手当を含め年収約三百万円(残業代を含めない)です。年間九十億円あれば三千人の雇用を守ることができます。九十億円は株主への〇八年度の中間配当総額二千三十七億円の5%分にもなりません。」という具合だ。

 No.83(2008/11/25)でも触れたが今の上場株式会社というのは資金を提供してくれる株主のもの、株主のためのものという立場に立っている。そのため株主の利益を守るためには利益が出ているではいけないのだ。利幅が拡大している。最低限でも利幅が維持されているでなければいけないのだ。そのため「減益」になればさっさと派遣・期間工切りとなるのだ。

 だいたい「企業業績は昨年度まで6年連続の増益で、特にこの5年間は最高益を更新し続けてき」たのは株主が実現してきたとでも言うのか。確かに今は調子が悪い。しかしそれは世界の株主サマがばくちまがいの「カジノ資本主義」に狂ってきたためではないのか。

 「企業の社会的責任」ということばがあるが、人間社会において企業とは何のためにあるのか、そこまでさかのぼって派遣・期間工切り、内定取り消しを許してはならない。(2008/11/30/No.86)

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麻生・小沢初めての党首討論。器の小ささを感じさせる2大政党党首だったのではないか。

 麻生首相と民主党小沢代表との初めての党首討論があった(28日)。翌日のワイドショーなどでは街角の判定は麻生?小沢?などと持ち上げる局もあったようだが、はっきり言って器の小ささを感じただけだった。

 今、世界は麻生首相が「ミゾユウ」と読んだ「100年に1度の金融危機」。この局面において一国の政治指導者の口から聞きたいこととはなんだろう。大きく言って三通りあると思う。

 一つはあらゆる方策を講じて今壊れようとしている金融経済システムをもとどおりに戻せばいいのかということ。

 二つめは今壊れようとしている金融経済システムとは別のものをつくらなければならないのかということ。その場合急激にか段階的にか。

 そして三つめはその中間的なところで十分やっていけるのかということ。

 しかし昨日の党首会談の記事を読む限りそういう方向性を示したとはまったく感じられなかった。

 小沢代表は第二次補正予算案を今国会に提出しないなら衆議院解散を、と要求したようだが、提出できないことを承知のうえで追及するからそれなりの迫力があるわけで、「じゃあ出すよ」といわれた時はどうするのだろう。「出せというからだ出した。それで文句があるか」といわれた時にどういう迫力をもって解散総選挙を要求するのだろう。

 日本は議院内閣制の国だから内閣が具体的な予算案を出すのは当然だが、二大政党の党首討論と銘打つ以上どういう方向性の予算案を出せという討論があってもいいのではないか。ただ出せというだけじゃなくて。

 結局この討論、総理大臣でいたいとう麻生首相の引き伸ばしと早く総理大臣になりたいという小沢代表の揺さぶりと、次元の低さ、器の小ささを感じさせるだけの討論だったのではないか。(2008/11/29/No,85)

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またか。麻生首相の暴言は受けねらいとか失言のたぐいではなく国民敵視の本心だ。

麻生首相がまた暴言をして批判を浴びている。

 麻生首相の問題発言についてはNo.81(11/21付)で「受けねらい」と書いた。 それは森法務大臣の「麻生総理大臣は話をおもしろくしようとしたり、わかりやすくしようとして、若干、適切さを欠く発言をするところがある」という“解説”をもとにして書いた。でもそれは間違いだった。

 「たらたら飲んで、食べて、何もしない(で病院に通っている)人」という発言には病気で病院に通って医療費を使っている人に対して明らかに敵意がある。

 麻生首相は自分は「毎朝、歩いたり、何かしているからだ」(11/27/5:23/NHK HP)と予防に心がけているから医療費を使わないと強調している。

 しかし世の中にはタバコを吸っているのにガンにならない人もいればタバコを吸っていないのにガンになる人もいる。気をつけていても病気になるときはなる。「たらたら飲んで、食べて」だって接待等仕方なくという人もいるだろう。だいたい、クロマグロの報道にもあるように、世界中の食料を買いたたいて飽食の時代を築いたのは豊かな日本の象徴であり日本資本主義の願望であり日本政府の政策ではなかったのか。

 日本は世界的に見ても名だたる長時間労働国だ。毎日かかさず運動をしようと思ったら通勤時間中一駅づらして歩くとか涙ぐましい努力が必要だ。

 麻生首相は総理大臣として国民にゆとりのある生活の実現を約束してみせるか。

 No.81でも書いたが麻生首相というのは九州で石炭やセメントで財をなした麻生財閥の御曹司だ。戦前の石炭産業といえば「蟹工船」まがいの強制労働がまかり通っていただろうと推測される。そうして財を成した財閥御曹司。独善と偏見ともろもろと。そうして出てくる国民敵視の本音を持った人物が総理大臣を続けている。(2008/11/28/No.84)

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米政府、「シティ」に追加公的資金投入へ。もはや株主サマのための株式会社なんて言わすべきでない。

 アメリカの大銀行に至れり尽くせりの税金投入が続いている。

 アメリカ財務省は「シティグループ」に対し、200億ドル、日本円にしておよそ1兆9000億円の公的資金を追加投入する。これまでに金融危機対策の一環として、250億ドルの公的資金の投入を受けているにもかかわらずだ。 それだけではない。損失の拡大が懸念される住宅ローンや不動産関連の資産、それに幅広い金融商品、およそ3060億ドル分の損失について政府が保証する。(11/24/17:46/NHK HPから)

 ここ何年か十何年かの間、株式会社は株主サマのものという考え方が広められてきた。企業経営者は出資者である株主サマにより大きな利益を還元するために責任を持つ。そのためには社員を平気でリストラする。取引会社に平気で犠牲を押し付ける。すべては株主サマのためだ。

 その結果として「100年に1度の金融危機」が起きた。そしたら今度は金融システムが崩壊したら国民生活に深刻な影響を与えるということで湯水のように税金投入だ。すべては国民の皆様のためにだ。

 しかしもし結果として金融危機が落ち着いてきたらどうなるのだろう。税金投入で助けられた株式会社は再び株主サマのためのものになるのだ。

 発表後のNY市場、「米政府が米銀大手シティグループに対して不良資産の損失の一部保証や追加の資本注入を発表したことを好感し」て「NY株大幅続伸、終値396ドル高」(11/25/NIKKEI NET)。続いて東京市場、「米シティグループに対する公的資金の追加注入や不良資産の政府保証といった米政府の救済策を好感し」「日経平均、大幅続伸 終値413円高」(11/25/NIKKEI NET)。

 これで投資家のための株式会社体制、株主サマのための株式会社体制が維持されると好感しているのだ。

 株式会社とはうまくいっているときは投資家・株主サマのもの。危なくなったら国民のためのものだからみんなで助ける。そんな身勝手がいつまでも許されていいわけがない。(2008/11/25/No.83)

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「就任2カ月、孤立深まる首相」。でも小沢民主に「チェンジ」が期待できるのか

 麻生首相は今日(24日)で就任2ヶ月だそうだ。それなのにもう「孤立が進む首相の姿が浮かび上がりつつある」(11/23/NIKKEI NET) のだという。

 一方民主党の小沢代表が「17日の党首会談以来」「みょ~にご機嫌」なのだという(11/23/01:03/読売新聞=同HP)。「党首会談は小沢氏が仕掛け、終息ムードだった今国会の局面転換につながった」と見ているからで「『麻生首相はつぶされるだろう。衆院選はもうすぐだから、このまま気を緩めずに動いてくれ』」と候補者事務所を激励しているそうだ(「読売」前同)。

 アメリカの大統領選ではオバマ次期大統領の「チェンジ」が一つの合ことばになった。

 一方今、日本では多くの人が「チェンジ」の必要性を感じているのにイマイチ盛り上がりに欠けるような気がする。

 その一つはアメリカのオバマ次期大統領は能弁で人をひきつける演説もうまいのに対して日本の小沢代表は「『朴とつで口べた』を自称」(「読売」前同)するという違いがあるかもしれない。

 「朴とつで口べた」だって信念と情熱と見識を持って訴えればそれはそれで伝わるものだと思うのだが小沢代表には“陰の人”“黒幕”“寝業師”等々のイメージが付きまとう。

 さらにアメリカのオバマ次期大統領は選挙中に多くの人から小口の選挙資金を集めた。資金的に多くの人々から支えられているから「チェンジ」の公約を実行する責任を持たされているし実行もしやすい。もしこの期待を裏切れば二期目の当選は危ない。

 一方の小沢民主党、政治資金の大部分は税金である政党助成金と資金パーティーも含めた企業献金、労組の団体献金に頼っている。自民党と少しも変わらない。

 政党助成金は税金ではあるけど議員が確か5人以上いれば“転がり込んで”くるカネだからそこに公約実現なんて責任は感じない。

 企業献金はおもに大企業。カネを貰って依存している以上、意にそわない「チェンジ」はしにくい。

 労組献金も個人献金ではなく団体献金だから一人一人の組合員に「チェンジ」を訴えて説得してちょうだいするという努力はいらない。単に“集金”すればそれで済むことだ。

 民主党というのはもともと自民党系の人、旧民社党系の人、旧社会党の右派系の人等の寄せ集めの党で思想信条、政策、組織形態等が自民党とあまり変わらない。あまり変わらない党が「100年に1度の金融危機」に直面してどう「チェンジ」するかを打ち出さなければならない。小沢代表の個人的資質もあいまっていきおい敵失に乗じた揺さぶりや取引などの権謀術数優先となる。

 「孤立深まる」麻生首相が逆に小沢代表を揺さぶりに出た。「『国会での党首討論を何度も提案しているが、残念ながら応じてもらったことはない。国会で堂々と議論することはやぶさかでない』と述べ、党首討論に応じるべきだとの考えを示した」(11/24/NIKKEI NET)というわけだ。

 この問題が小沢民主党を象徴しているように思う。自分の姿をさらけ出されるのを恐れている。自分の姿を覆い隠して敵失だけを追求する。そういう小沢民主党が政権についても「チェンジ」は期待できない。(2008/11/24/No.82)

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物議発言連発の麻生首相。もはや受けねらいのぼんぼん首相をずるずると続けさせてはいけない。

 「医師のことを、『社会的な常識がかなり欠落している人が多い』と発言した」麻生総理大臣が閣僚たちからも批判されている(11/21/12:51/NHK HP) 。

 麻生首相が物議をかもした発言はこれだけにとどまらないのだが、その辺について「長年、麻生総理大臣と行動をともにしている者としての印象」だとして森法務大臣が「麻生総理大臣は話をおもしろくしようとしたり、わかりやすくしようとして、若干、適切さを欠く発言をするところがある」と“解説”している(NHK 前同)。

要するに受けが欲しいがために調子にのってだじゃれのたぐいの軽はずみな発言を平気でする人ということではないのか。

 総理大臣たるもの尊敬と親しみで個人的人気があればその方が望ましい。しかしその政策が評価されてこそ本当の人気というものだろう。

 時は「100年に1度の金融危機」。アメリカの連邦準備制度理事会は来年も景気後退が続くかもしれないと予想している(11/21/NIKKEI NET)。 

 日本政府は月例経済報告で、景気判断を2か月連続で下方修正した(11/21/19:19/NHK HP) 。

 アメリカの巨大自動車メーカーであるGM、フォード、クライスラーが来年には消えてなくなるかもしれないと騒がれている。日本の自動車メーカーでも派遣、期間工の首切りが相次いで発表されている。各自治体が行っている中小企業向け緊急融資の申し込みに希望者が殺到している。数え上げればきりがない。

 麻生首相といえば九州で石炭、セメントなどで財を築いた麻生財閥の御曹司なのだそうだ。母方の祖父は吉田茂元首相。そのまた母方にさかのぼると明治の元勲、大久保利通までたどりつくという(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)。地元と東京に豪邸を持って、「安いから」と高級ホテル等で飲み歩き。あげくの果てに公式の場で漢字の読み間違いを連発。

 その経歴、所業から言って今の難局を国民の立場にたって解決できる「社会的な常識」を持ち合わせている人とはとても思えない。「社会的な常識がかなり欠落している」総理大臣をするずると続けさせてはいけない。解散総選挙は急務というべきだ。(2008/11/21/No.81)

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今やニュースにもならなくなったヌーボーの季節がまた来てあらためて日本人を考える

 今年のヌーボーの解禁は明日20日午前0時だという。その割にはまるでニュースにもなっていないという感じがする。

 もともとこのヌーボーブーム、大騒ぎするのは日本人ぐらいのものだという説があった。一般論としてワインというのは熟成して年代を積んだものほど美味で高価だとされている。その論に従えば熟成していない初物がなんでうまいんだというわけだ。

 日本という国は春夏秋冬の季節がはっきりしている。そのため日本人はその季節を敏感に感じながら生活を営んできた。俳句には季語というのがあり、暑さ寒さも彼岸まで、などということばもある。

 そのため日本人は季節が変わったことを感じさせる初物が好きだ。初鰹などなどだ。

 その一方でクリスマスはケーキ屋さんが繁盛する日。バレンタインデーはチョコレート屋さんが繁盛する日。そしてヌーボーはワイン屋さんが。本家本元では手づくりのケーキやチョコレートでこの日を過ごすという話を聞く。

 やはり企業戦略に踊らされていないか?

 昔、村八分ということばがあり、今、職場八分などということばがあると聴く。大勢の中からはみ出したくない日本人。はみ出されたくない日本人。ブームをつくられたら後れを取らないことが重要で孤塁を守ることなど許されない日本人。

 それでもクリスマスは子どもが楽しみにしているケーキを家族で囲み、若い人たちがデートでディナーを楽しむ、それはそれでいいのかもしれない。しかしバレンタインデーには義理チョコなんてものがあって職場の付き合いでの円滑剤などという考え方もある。ホワイトデーのお返しの方が高くついて大変だという話もある。

 そしてヌーボー、人の好みは千差万別。熟成された年代物が本当に美味とは限らない。しかし初物ワインが本当にうまいか。本当にうまいのならもう少し長続きしているだろう。

 日本人にはもう少し孤塁を守る生き方があってもいいのではないだろうか。仙人になれとは言わない。しかし自分がこうだと思ったら他人の動きには左右されない。世の中の大勢にも左右されない。そういう生き方がもっとあっていいのではないだろうか。(2008/11/19/No.80)

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世界の舵取りが大きく変わろうとしているとき、日本では初の党首会談で逃げまくり、揺さぶりの駆け引きが続いて

 金融サミットが閉幕した。「金融機関の監督の強化に連携して当たること」(11/16/12:1/NHK HP)等が採択された。当初議長国であるアメリカのブッシュ大統領は「規制強化に動く欧州や新興国をけん制し」(11/14/NIKKEI NET)ていた。アフガニスタンやイラク侵攻で聞く耳を持たずにやりたい放題のことをやったアメリカの力も落ちたものだという結果になった。

 そうした中でアメリカのオバマ次期大統領は「新政権発足後、道路や橋などインフラの整備で200万人、また、石油などに替わる新しいエネルギー開発への投資で500万人の雇用を新たに生み出す」(11/16/5:24/NHK HP)と強調している。

 オバマ氏はアメリカ国内では一般論として中低所得者が多い黒人層の大きな支持を得て当選した。そのことを考えればこういう政策になるのは当然だろう。

 しかしこの政策、政府が主導してということで今から75年前のフランクリン・ルーズベルト大統領が行った「ニューディール政策」を思い起こさせる政策転換ではないか。

 一方の日本、政府の主導で雇用を創出するというような政策転換が打ち出されているだろうか。
 
 今日、民主党の急な申し入れで麻生・小沢の党首会談が開かれたそうだ。その中で小沢党首は「第2次補正予算案を今の臨時国会に提出するよう求め」「提出しない場合には、18日の参議院外交防衛委員会で予定されている、インド洋での給油活動を延長する法案の採決に応じないことを検討せざるをえない」と述べたたそうだ(11/17/20:03/NHK HP)。

 麻生首相は15日に解散総選挙は来年度予算成立後と表明している。そうした中、今の臨時国会の会期は今月末までだという。会期が終わって国会が閉幕したらとりあえず追及の場がなくなる。しかも予算編成権を持つ政府・与党の動きの報道一辺倒になる。そうしたら麻生首相の解散逃げ切りを許すことになる。そこでインド洋での給油活動を延長する法案を人質に揺さぶったということだろう。
 
 今世界は欧州を中心として市場一辺倒の経済に深刻な反省が出ている。新興国の発言力が増している。そしてアメリカではひょっとしたら歴史的な政策転換かというときを迎えている。

 麻生・小沢党首会談は今回が初めてだという。この二大政党の党首会談ではお互いのお家の事情をかけた駆け引きしか出てこない。(2008/11/17/No.79)

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麻生首相の解散先送り、審判逃げまくりをこのまま許しておいていいのか。

 麻生総理大臣が来年度予算案を成立させる前に解散・総選挙に踏み切ることには慎重な姿勢を示したとのこと(11/15/5:15/NHK HP) 。

 最初は臨時国会冒頭の解散、10月末総選挙のはずだった。それが11月末、年末、来年通常国会開会前とずるずると後退していった。理由はすべて今は「景気対策」に集中すべき時というもの。

 麻生首相は見た目はかっこよく振る舞いもっともらしいことを言っているが、もはや絶対与党の総理大臣から野党に転落した総理総裁にはなりたくないというただそれだけで引き伸ばしていると言っていいだろう。

 麻生首相にこのまま「景気対策」などと言わせておいていいのだろうか。

 その「景気対策」の目玉とされる「定額給付金」、支給範囲で迷走している。初めは全世帯、その後は高額所得者は除く。そして具体的には窓口になる自治体で決めてくれ、ということに。もはや総理大臣の権威も指導性もあったもんじゃない。

 日本経済は雇用不安という深刻な社会不安を迎えようとしている。最初は派遣社員だ。日産自動車は、減産に伴って12月末までに派遣社員を追加で500人削減すると表明している(11/14/NIKKEI NET)。トヨタ自動車も同様の動きをしている。そして次は中小企業。

 大手銀行の中小企業向け貸し渋り、貸しはがしが進んでいる。ことし9月末の時点でみずほフィナンシャルグループだけでも去年の同じ時期より2兆2900億円、融資の残高が減っている(11/15/6:12/NHK HP)。

 この調子で融資を減らされれば中小企業の倒産も増えるだろう。そうしたら全体の失業者が増大することになる。 もはや自・公与党連合で行われてきた経済政策では機能しなくなっている。前述の銀行の貸し渋り・貸しはがしについて言えば銀行がコンピュータに入力したデーターで自動的に行うために銀行自身の収益を圧迫しているという。そのためこれからは人間の判断で貸し出す条件があるかどうかを判断し融資を拡大していくことにするのだという(テレビニュース)。

 もはや発想の転換、時の流れの転換が必要だ。そのためにはそれにふさわしい政治勢力を選択しなければならない。麻生首相のかっこよがりの個人願望に基づく選挙引き伸ばしを許している場合ではない。(2008/11/16/No.78)

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米大統領、もはやあがきとしか言いようがない。どうせ辞めるのだからがあだとなっていないか?

 “錬金術師”が居直っている。「米有力ヘッジファンドの運用者であるジョージ・ソロス氏は13日、米下院監視・政府改革委員会が開いた公聴会で『人為的規制で市場の流動性を低下させるべきではない』と強調」したそうだ(11/14/NIKKEI NET)。

 ここまでの市場の暴走は認めつつも「人為的規制」がなくても市場は市場の論理で基本的に自己規制ができると言うのだろうか。

 別のヘッジファンド代表は「『我々は米国の企業が必要とする資本を供給している』と存在意義を強調した」(NIKKEI 前同)。そうだ。

 問題は「企業が必要とする資本を供給している」かどうかということではなくその資本がどう運用されているかであって、社会が必要とするものになっているかどうかではないか。

 両方の主張とも、巨額の資金を動かし巨万の富を得てきたことの行き過ぎを認める程度でその根幹はなんとか維持しようと懸命だということではないか。

 そうした中で14日からワシントンで緊急首脳会合(金融サミット)が開かれる。議長役のブッシュ大統領はそれを前にして「『米国の不十分な規制が危機の主因』との批判には反発。規制強化に動く欧州や新興国をけん制した」(11/14/NIKKEI NET)そうだ。

 この期におよんでという気がする。ブッシュ大統領の任期は余すところあと2ヶ月。今さら自分のやってきたことが間違いでござましたなんていえるかという感じだ。

 アメリカの大統領は2期8年まで。3選はない。どうせ辞める大統領なんだから今さら何を言ってもという雰囲気がことの解決を遅らせたのではないかという気もする。

 いま100年に1度の金融危機、経済危機だという。その割にはアメリカにしても日本にしても政府を動かす大衆運動があまり目立っていないのではないかという気がしてならない。(2008/11/14/No.77)

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関東の人間は兵庫県知事の「 チャンス発言」を絶対に聞き流すな

 兵庫県の井戸知事が「『関東で震災が起きれば東京はダメージを受けて、これは、チャンスになる。これを生かさなければならない』」と発言したそうだ(11/11/19:13/NHK HP)。

 これって関東で大地震が起きてたくさんの人が死んでたくさんの人が怪我をしてたくさんの人が行方不明になってたくさんの人が路頭に迷ってたくさんの人が職を失って、そういう事態になればチャンスだと言っているのだよね。もっと言えばそうなって欲しいと思っているのだよね。

 この男、神戸で大震災があったときに何をやっていた男なのか知らないが、かりにその当時の現職知事だったとして、おそらく自分の管轄地で大震災が起きた時でもハラの中ではこれでビジネスチャンスが来たと思ったことだろう。そしてそのハラを隠しながら全国からの支援を要請し、とりわけ経済力のある関東都県からの支援を要請したのだろう。

 これがビジネス至上主義、もうかれば何でもいいという思想の究極の発言だろう。

 神戸の人たちは大震災を経験した。そういう人たちの代表という立場にあるこの男の発言、言われた関東の人間は絶対に聞き流しては行けないのではないか。(2008/11/11/No.76)

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「定額給付金」での迷走は、高額所得者にこそ支給すべきという根本的矛盾に満ちた選挙目当ての策略の結果。

 政府が一人平均1万2千円のおカネをくれるという「定額給付金」、全世帯に支給か高額所得者を除いて支給かで迷走している。ばかげた議論だと思う。

 この給付金構想、緊急経済対策の目玉として消費を喚起し景気を良くするために行うのだという。だとしたら高額所得者にこそ支給すべきなのだ。なぜかと言えば高額所得者にとってはしょせん小遣い銭程度に過ぎないから政府の呼びかけどおりに使うだろう。

 一方、所得の低い人にとっては貴重な生活費の一部だから大事に使おうとするだろう。まずは先に給付金から使って、財布の中の現金は後に先送りするだろう。

 昔から減税論議の中で、低額所得者に対して減税しても貯蓄に回るだけで景気対策としては意味がないという主張があった。

 だから高額所得者を減税する、あるいは借入能力のある高額所得者にカネが回るように貸し出し金利を下げる、そうすれば消費が喚起され景気が良くなるという論理だ

 しかしその最高峰たるアメリカの金融・消費社会が崩壊した。そのつけを何とか解決しようという方策だ。だとしら生活不安から少しの金でも後に取っておこうという状態を解決して基本的な生活向上のための消費を喚起するためにはどうしたらよいかということが必要だろう。

 それを単に今選挙をやったら大敗する可能性もあるからとにかく国民受けを良くしたいなんて姑息な策略をめぐらすからこうした迷走が生じてくる。そのうち麻生内閣自体が迷走してくるのではないか。(2008/11/9/No.75)
 
 

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オバマ米次期大統領はアメリカを「チェンジ=変革」し、希望を取り戻せるか

 アメリカの次期大統領に民主党のオバマ氏が大差で当選した。

 人種差別が残るアメリカでアフリカ系の父親を持つ黒人であるオバマ氏が大差で当選したということはそれだけ今のアメリカ人が「チェンジ」を渇望していたとの指摘が多い。

 しかし一方でこの次期大統領には暗殺に対する警護が重要課題になっているという。

 オバマ氏の当選で50年近く前に誕生したケネディ元大統領のことを思い出した人も多いかもしれない。もしかしたらもうあちこちでそのことが書かれているかもしれない。

 ケネディ元大統領は43歳で当選し選挙で選ばれた大統領としては最も若いのだという(ウィキペディア)。先祖はアイルランド系の移民だったという(前同)。オバマ氏も40代で父親はケニヤからの留学生と聞いた。

 ケネディ元大統領は「ニュー・フロンティア」政策というのを発表し、現状からの脱却を訴えた。そしてその就任演説で「『祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません、あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい』」(ウィキペディア)と訴えた。「チェンジ」が旗印のオバマ次期大統領も勝利宣言の中で似たようなことを言っている。

 オバマ次期大統領の前途は多難だ。米財務省の発表によると10―12月の国債発行による市場からの資金調達が過去最高に膨らむとの見通しだそうだ。「金融危機対策の公的資金など歳出が膨らむ一方、税収が減少したため」で「市場では、10月から始まった2009会計年度の財政赤字が1兆ドル規模になるとの観測が出ている」(11/4/NIKKEI NET)のだそうだ。1兆ドルといえば1ドル100円で100兆円。日本の国家予算を上回る。それだけの赤字が単年度で出ると言うのだ。これに累積赤字が加わる。オバマ次期大統領は選挙戦で幅広い減税を公約している。しかしこの膨大な赤字の中で身動きが取れるのだろうか。

 ところでこのオバマ次期大統領、「チェンジ」しないことを宣言していることが一つある。アフガンに対する兵力増強だ。この点に対してはブッシュ現大統領の方針を踏襲するという。

 昔ケネディ元大統領もベトナムに「『軍事顧問団』の派遣を増強することを決定した」ことがある(ウィキペディア)。そのベトナム戦争は彼の死後12年たって南ベトナム民族解放戦線(ベトコン)の攻撃によってサイゴン(当時)が陥落、アメリカの敗北となった。同元大統領は途中で方針転換も考えたようだが、オバマ次期大統領は兵力増派で“勝利”を収められるのだろうか。

 そのケネディ元大統領は1963年、ダラスで凶弾に倒れた。夫人に抱きかかえられ病院に急行する車列の姿が何回もテレビに映し出された。オバマ次期大統領にはこの点だけはまったく違う大統領であってほしい。(2008/11/7/No.74)

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