« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月

トヨタ、世界を制覇する企業に社会性なんてありえないということか。

 最近、非正規雇用の問題に対する取り組みでインターネット上で注目を浴び、そのためメディアでも注目を集めている共産党の志位和夫委員長が世界のトヨタ自動車と会談し、非正規労働者らの解雇中止を要請したというニュースがあった(12/24/NIKKEI NET)。

 席上、志位委員長が「『内部留保や中間配当を取り崩せば雇用は守れる』と主張」したのに対して「トヨタ側は『内部留保を取り崩してまで期間社員を守ることはできない』と述べた」とのこと(NIKKEI 前同)。
 
では正社員なら「内部留保を取り崩してまで」守るというのだろうか。そんなことはないだろう。

 すでに同業のいすゞ自動車では、「国内に約8000人いる全社員を対象に、賃金を一時カットする方針を固めた」という(12/25/NIKKEI NET)。それでも足りないとなったらリストラだろう。

 内部留保とはまさかの時に社員を守るためにあるのではない。むしろ話は逆で、内部留保を守るために正社員・非正規社員がいるのだ。まさかの時には切られることも含めて。

 内部留保というのは結局株主サマのために株価を維持するためにある。株式会社というのはあくまでも株主サマのものであって株主サマのために行動するためにある。社会性、社会的責任などというものを問題にする方がおかしいという論理だ。

 ところで共産党の志位委員長、このところ非正規雇用の問題でいすゞ自動車、日本経団連、トヨタ自動車と立て続けに会談を行っている。最初のいすゞ自動車とはいすゞの本社で行った。次の日本経団連とは都内のホテルで行った。経団連側が用意したのだろうか。そして最後のトヨタ自動車とはトヨタの方から共産党本部に出向くという申し入れがあって党本部で行った(「赤旗」報道=共産党HPから)。用事があるならそっちから来いとふんぞり返っているわけにもいかなくなったということだろう。

 社会が黙っていればこれら巨大企業は社会的責任なんてこれぽっちも感じない。社会が広く鋭く追及することによって初めて株主サマの株主サマのための企業を守ることの困難さを悟ることになる。(2008/12/26/No.95)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「蟹工船」70万部、マンガ版「資本論」は09年の日本を震撼させるか。

 小説「蟹工船」が売れているということは知っていた。今年の流行語大賞のベストテンにも選ばれたというニュースも聞いた。でも70万部も売れているとは知らなかった。驚きだ。

「蟹工船」だけではない。マルクスの大著「資本論」のマンガ版もベストセラーになることが間違いないという。これも驚きだ。

 いずれもドイツ紙「フィナンシャル・タイムズ・ドイチュラント」九日付電子版が報じたものだ(12/18付「赤旗」=共産党HP)。

 以前、何かで読んだことがあるのだが、たとえば今世界を大騒ぎさせている「100年に1度の金融危機」、こういう問題も専門家によって警告されてから1年とかで統計資料に表れるようになり、それから1年とか2年が経って広く現実問題になってくるのだそうだ。

 劣悪労働に対してストライキで闘い、国家権力の弾圧という試練も受ける「蟹工船」。実は資本主義経済を研究した学説であるのに共産主義の思想・イデオロギーというレッテルを貼られてきた「資本論」。

 今ともに静かな広がりをもって読まれているという。「100年に1度の金融危機」と同じく専門家筋で注目を集めて、ひょっとしたらミリオンセラーという統計上に現れて、そしてついに現実を動かす力となるのか。

 2009年は間違いなく衆議院選挙がある。任期が9月までだからたとえ解散がなくても選挙がある。「蟹工船」「資本論」は09年の日本を震撼させるような動きとなって表れるのだろうか。(2008/12/21/No,94)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

続、巨大な存在が崩れていく時代について

 トヨタ自動車の2009年3月期の連結業績(米国会計基準)で、本業のもうけである営業損益が初の赤字に転落する見通しとなったとのこと(12/19/NIKKEI NET)。「営業段階での赤字計上は公表を始めた41年3月期以来、例がない」(NIKKEI 前同)とのこと。

 トヨタがここ数年史上最高益を更新し続け、米GMを抜いて世界最大の自動車メーカーに躍進しようかという陰には多くの犠牲があった。

 その代表的な例が「かんばん方式」。材料・部品等を必要なときに必要な量だけ納入させるジャストインタイム方式。

 この方式ではたとえば東名高速道の不測の大渋滞に巻き込まれて遅れることも許されない。トヨタのラインが止まってしまう。そこで本来ならトヨタが持つべき部品倉庫を納入業者・流通業者が持ったりした。トヨタはコストダウンというが要するにコストの押し付け、玉突きだ。

 それ以外にも単価の徹底的な切り下げ。そして労働現場の非正規化。あげくの果てに派遣切り、期間工切り。

 史上最高益を更新し続けてきたトヨタが単に一期だけ赤字に転落することが何で巨大な存在が崩れていくことになるのか。

 そのことは同業のかの有名な日産ゴーン社長が述べてくれている。

 同氏によれば「『日本経済はきわめて危うい』」のだと言う。そして「日本経済は3つの危機に直面している」として「1つは急激な信用収縮が起き、長期の投資資金だけでなく、足元の運転資金さえ部品会社や販売店では枯渇しかねないことだ。自動車産業は取引関係が複雑に絡み合い、ある会社の経営が行き詰まると、玉突き的に危機が連鎖する恐れがある」というのだ(12/15/NIKKEI NET)。

 自動車業界はここへきて急激な販売不振に陥っている。そのため部品納入などの中小業者は深刻な仕事不足に見舞われていると報道されている。ただでさえ大手銀行等の「貸し渋り」「貸しはがし」に見舞われているのにさらに追い討ちがかかっている。

 もはや巨大企業の窮状を救えばそれでことがすむという問題ではないのだ。その巨大企業を支えている「取引関係が複雑に絡み合」っている無数の大小企業集団が崩壊するということなのだ。

「ある会社の経営が行き詰まると、玉突き的に危機が連鎖する恐れがある」というゴーン氏の危機感は単に周囲の大小企業群が危機的になるということだけでなくそれによって巨大企業の存立基盤も危うくなるということなのだ。

 トヨタの史上初めての営業損益赤字とはそういう事態を招きかねない問題だということだ。(2008/12/20/NO.93)
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「篤姫」の徳川幕府と同じように巨大な存在が崩れていく時代が来たのではないか。

 「経営難に陥っている米自動車大手のクライスラーは19日から1カ月間、(30カ所すべての)工場の操業を停止する」との米AP通信などのニュースが報じられている(12/18/NIKKEI NET)。

 自動車産業といえばアメリカの繁栄を築いてきた中心的な存在だ。その自動車産業が今や存続の危機に直面している。

 この自動車産業の危機を救おうとの動きがアメリカ政府・議会の中で進んでいる。しかし難航している。

 この問題に関してペリーノ米大統領報道官は16日「『(労組や債権者の)譲歩は必要だろう』と語った」という(12/16/NIKKEI NET)。政府による公的資金の救済を望むのであればリストラに応じろと全米自動車労組に圧力をかけている。

 この問題は議会の共和党からリストラのない企業に税金をつぎ込んでも再建はないという「新自由主義経済」の立場からの圧力と民主党の有力支持基盤を弱体化させたいというねらいがあるのだろうが、これまで裕福な労働者層として謳歌してきた“殿様”労働運動への国民の批判があることも否定できないだろう。

 そして世界の超大国アメリカそのもの、「米連邦準備理事会(FRB)は16日」「史上初めて事実上のゼロ金利政策」を導入した。そして「長期国債の買い入れ検討なども表明。市場への資金供給量の拡大を金融政策の柱とする量的緩和の導入を正式に決めた」(12/17/NIKKEI NET)のだという。

 アメリカ政府が発行する国債を中央銀行である連邦準備理事会(FRB)が購入する。少し前まで日本でも同じことが行われてきたが、発券銀行がお札を印刷して政府の借金証券を買うのだからその通貨の価値は当然下がる。世界の「機軸通貨」であるドルの暴落に拍車をかける日も遠くはなくなったのではないか。
 
 一方日本の政権党である自民党も揺れている。細田博之幹事長が「政界再編に向け野党との連携を強めている加藤紘一元幹事長や山崎拓氏らを念頭に」「いまさら次の選挙で自民党から離れても『刺客』を送られるだけだ」(12/17/NIKKEI NET)と述べたのだという。

 この問題に関しては小泉「郵政改革」選挙のときは小泉純一郎元首相の人気・支持率が高かったから「刺客」にも威力があったが、今の麻生政権にはそんな力はないとの論評がある。おそらくそうだろう。

 NHK大河ドラマの「篤姫」、江戸を戦乱の大火から救うために江戸城無血開城というかたちで雲の上の存在から“ただの人”になった。ドラマでは私の代で悔しいという意味のせりふがあった。しかしその結果として江戸・東京は庶民経済・文化が生き残った。
 
 アメリカ3大自動車産業も、その“殿様”労働組合も、そしてアメリカそのものも、そして日本の自民党も、“自分の代で”崩れていくのはさぞや悔しいだろう。しかし栄誉栄華を極めた時代は終わったという時の流れがひとたび進めば「篤姫」も抗することはできなかった。(2008/12/18/No.92)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今やオバマ(米次期大統領)を超える「チェンジ(変革)」の結集が必要となったのではないか。

 アメリカ「ビッグ3」を救済する法案が米上院で決裂した。

 そもそもこの法案ほど理にかなわないものはない。「新自由主義者」達が推進した富みの一極集中、格差の拡大。あり余るカネで株だの原油だの資源だのの転がしに明け暮れバブルを膨らましていった。そのあげくの崩壊。危機の原因をつくった者が税金で助けてくれと。そんな都合のいい論理は普通では納得できない。

 しかしその論理にまことしやかな納得性を持たせるのが“たまつき”の論理。「自動車メーカーが経営破たんすれば何百万人という従業員やその家族に壊滅的な結果をもたらすことになる」(全米自動車労働組合ゲトルフィンガー委員長=12/13/5:14/NHK HP)。もしそうなればさらにその回りに甚大な悪影響を及ぼすというものだ。“痛み”はどんどん底辺に降りてくる。だから税金を使って救済しなければならないというわけだ。

 オバマ次期大統領もこの救済の必要を訴えている。しかし全米自動車労働組合=大手自動車メーカーや、航空関連産業、それに関連する部品メーカーの従業員などおよそ64万人が参加するアメリカ最大規模の労働組合(12/13/5:14/NHK HP)はオバマ次期大統領・民主党の有力支持基盤で今回の大統領選でもその威力を発揮したと言われている。政治的特権者の救済でもあるのではないか。

 決裂の原動力となった共和党。リストラをしないなら税金投入はできないと。

 税金を投入する以上“痛み”を分かち合うべきだという論理はそれなりにもっともらしいように聞こえる。しかしリストラあってこそ企業は回生するという論理はこの危機をつくった「新自由主義者」の主張そのものだし相手陣営の有力支持基盤の弱体化という思惑もあるのではないか。

 10月から始まったアメリカの09会計年度、まだ2ヶ月だというのに4015億ドルの赤字。「前年度(1年間の)合計の4547億ドルに迫る勢い」(12/13 21:45/NIKKEI NET)という。その理由は「景気後退で税収が減少する一方、金融安定化に投じる費用など歳出が膨らんでいるため」(NIKKEI 前同)。

 国際競争力に勝ち、世界を席巻する巨大企業を育成すれば豊かな社会が約束される。そして今度はそのような巨大企業を救済することが豊かな社会の復活につながるとして湯水のように税金投入。いつまで続けられるというのか。でもおそらくオバマ次期大統領もこの道を大きく踏み外すことはないだろう。 時はオバマ次期大統領の「チェンジ(変革)」を超える政治変革を求める勢力の結集が必要になっているのではないか。(2008/12/13/No.91)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大企業とその労組、組合員の特権をいつまでも許しておいていいのか。

  アメリカの自動車メーカー「ビッグ3」に対する公的資金支援がどうにかまとまりそうな雰囲気だ。報道によれば150億ドル(約1兆4000億円)規模になるのだという(12/8/NIKKEI NET)。
 
 ここまで来るにはずいぶんともめた。その理由は破綻すれば何百万人という失業者が出てその影響が大きいから。その一方で金融機関以外の民間企業を公的資金で救済することに対して世論の反発が強いから。

 今日(12/9)のテレビニュースを見ていたら全米自動車労組のデモの様子が映っていた。インタビューを受けた組合員がその影響を考えたら救済は当然とか、労働者を守るべきだと主張していた。

 しかしアメリカの11月の失業率(軍人を除く)は6.7%(12/5/NIKKEI NET)。アメリカの人口は日本の2倍以上。全雇用者数も1億人以上はいるだろうから数百万人から一千万人前後になる。しかしこれらの人々が議会やメディアでこれほどまでに取り上げられることはないだろう。

 一方日本ではいすゞ自動車栃木工場で働く期間従業員など4人が契約解除を通告されたことから組合を結成し内2人が雇用の継続を求める仮処分を申し立てた。

 4人が所属する全日本金属情報機器労働組合(JMIU)のホームページを見るとこの問題をトップで扱いキャンペーンを展開している。

 一方のスズキ自動車労組のホームページには今日現在この件に関する事実報道、見解、方針等に関する記述がまるで見当たらない。

 今急激な自動車不況、会社を守るためには安全弁である派遣・期間工を切るのは当然と思っているのだろうか。組合員も来年のボーナスはどうなるのだろうなどと自分の心配だけをしているのだろうか。

 調子のいいときは世間水準からすれば比較的高い賃金水準で「勝ち組」の一翼に名を連ねていた大企業組合員。調子が悪くなったらとたんに税金で救済をと大合唱。大きさゆえのこんな特権をいつまでも許しておいていいのか。(2008/12/9/No.90)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

いすゞ自動車、生き抜くために労働組合をつくって立ち上がるということ

 いすゞ自動車でわずか4人の期間従業員などが労働組合を結成して会社からの契約打ち切りと闘おうとしている。「世界経済の悪化でトラックの販売が落ち込んでいること」を理由に今月末で契約を打ち切られるのは「神奈川県と栃木県の2つの工場で働く期間従業員や派遣社員1400人全員」(12/4/4:50/NHK HPから) 。

 かれら4人が所属する栃木工場では430人が働いている。そうちの4人だ。当然会社はまともに取り合わない。テレビニュースの画面を見ていたが会社側は門前にヘルメットをかぶった社員を整列させて対応していた。そこで組合結成の通告文書を読み上げたようだ。

 闘いの第一歩は「宇都宮地方裁判所栃木支部に、労働組合を結成した期間従業員2人の雇用の継続を求める仮処分を申し立て」ることから始まったようだ(12/4/12:22/NHK HP)。宇都宮地裁がこの申し立てを認めるよう切に願うものだがそれでこの問題が解決するわけではない。

 当然会社は快く思わないだろう。裁判所の仮処分があればしぶしぶ契約を延長するかもしれないが「仕事がない」と称してい一日中仕事を与えないで“自己退職”を迫るかもしれない。そこまでしなくてもいろいろな圧力、いやがらせ等があるかもしれない。
 
 しかし彼らは「『契約を打ち切られれば、寮を出なければならない。職がない人に部屋を貸すところはなく、職を失えば住むところも失ってしまう』」(12/4/4:50/NHK HP)のだ 。

 運良くすぐに次の仕事が見つかって住居も確保できる人もいるかもしれない。しかし今の状況ではなかなか難しいと思われる。黙っていたら無職・無住居の生活を余儀なくされるだけだ。

 日本国憲法は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」(第28条)と定めている。これにもとづいて労働組合法という法律もある。しかしこれらの法律が組合をつくって闘ってくれるわけではない。組合をつくって会社と交渉する時、あるいは裁判等に訴える時初めて武器になる。まさに「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」(第12条)のだ。

 1400人の期間従業員や派遣社員の中のわずか4人。さらに膨大な正社員がいるなかのわずか4人。今後多くの困難があるだろう。しかし会社の外には支えてくれる多くの仲間がいる。会社の中にも何かと支えてくれる人たちがいるだろう。そういう人たちに支えられて是非要求を勝ち取ってもらいたいものだと思う。生き抜いていくために闘う。それは人間のもっとも基本的な強さの発露ではないか。(2008/12/6/No.89) 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

最大労組「連合」は日本の労働者を守る運動の先頭に立てるのだろうか。

 日本最大の労働組合ナショナルセンターの「連合」のニュースを久しぶりに見たような気がする。

 「麻生太郎首相と連合の高木剛会長は4日、首相官邸で政府と労働側の意見交換の場である政労会見を開いた」「高木会長は非正規労働者の契約打ち切りや新卒者らの内定取り消しなどが相次いでいることを踏まえ、緊急的な雇用対策を要請」(12/4/NIKKEINET)したとのこと。

 「連合=日本労働組合総連合会」は1989年【平成元年】11月21日、78組織 800万人で発足した日本最大の労働組合ナショナルセンターだ(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)。おもに大企業の労組中心で結成以来「労使協調」路線を基本方針としてきた。

 その基本方針のもとに小泉内閣発足以来の「構造改革」に伴う大規模なリストラに協力し大企業の「史上最高益」更新に貢献してきた。

 しかしその貢献がたたって組合員を減らしてきた。現在結成時より120万人も減らして約680万人(「連合」HP)。

 近年その組合員減少に危機感を強めて中小企業労働者や非正規労働者に対しても運動を強めてきた。しかし今や「100年に1度の金融危機」。派遣社員、期間工、契約社員などの雇い止めの後は正社員にもクビ切りが及ぶかもしれない。

 そういう状況になったとき「労使協調」路線のもとで正社員優先、残れる者を守るためにはその他の解雇は容認するというかつてのリストラ協力路線に戻ることはないのか。

 基本的には企業を守るための労働組合であった「連合」の今後の運動を注視したい。(2008/12/5/N0.88)
   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アメリカ、景気後退と断定。これで正常な状態に戻れるのではないかという皮肉

 アメリカで、昨年12月から景気後退(リセッション)局面に入ったと宣言された。「戦後最長の1年4カ月を超す恐れが強まっている」(12/2/NIKKEINET)という。

 1日のニューヨーク株式市場では「11月の製造業景況感指数が26年ぶりの低い水準に落ち込んだことなどを受け」「ダウ工業株30種平均が急反落し、前週末比679ドル95セント安の8149ドル09セントで取引を終えた。下落幅は過去4番目の大きさ」(12/2/NIKKEINET)となった。

 そうした中で始まった年末(クリスマス)商戦、「過去にない大幅な値引き」に「出足は好調」(12/1/NIKKEINET)なのだという。

 ところでこの年末商戦、あるテレビ局のニュースを見ていたら相変わらずかかえきれないほどの商品をかかえて満足そうな人たちを映していた。ただ今年の特徴として現金で買う人が目立つのだという。その理由はクレジットだと買い過ぎてしまうから。

 そうなのだ。アメリカ経済というのはこの買い過ぎで成り立っていたのだ。

 とりあえずおカネがなくても商品が買えるクレジットカード。でもいつかは清算しなくてはならない。でもアメリカのクレジットは翌月になっても清算しなくてもいいのだという。何パーセントだかのカネを払えばいつまでも継続できるのだという。しかも何枚も。それが給料が上がらなくても、貯金がなくても世界一の消費天国を維持してきた原動力だ。

 しかし時は「100年に1度の金融危機」。金融機関に清算しなくてもかまわないという余裕はない。

 そうなのだ。持っているおカネで買える範囲の商品を買えばいいのだ。そして給料を上げて生活水準を底上げする。そして社会的にも個人的にも少しずつたくわえを増やしていく。それが健全な社会というものだ。

 確かに転がしで膨れ上がった景気からは後退だ。当面雇用を中心に厳しい時期が続くだろう。残念ではあるが大きな代償を払わなければ気がつかなかった。そういう時代でもあった。(2008/12/2/No.87)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »