内閣府の発表で去年10月から12月までのGDPの伸び率(速報値)が「年率」換算の実質で12.7%のマイナスとなった。「10%以上の2けたのマイナスになったのは石油危機直後の昭和49年の1月から3月にマイナス13.1%となって以来34年9か月ぶり」とのこと(2/16/10:0/NHK HP)。
この落ち込みの最大の原因は「マイナス13.9%と過去最大の減少」(NHK 前同)となった輸出の落ち込み。 輸出がこけたら日本経済がこける。今さらながらの日本経済の外需依存体質を感じる。
1955年の保守合同による自由民主党の結成、1960年の池田内閣による「所得倍増計画」、それにより「高度経済成長」を遂げて世界の経済大国になって以来この半世紀を支えてきた日本経済の一大論理は、日本は資源がないので輸出に頼っている。そのためには国内経済を効率化して国際競争力をつけなければいけない。そのためにはコストダウンは不可欠というもの。
しかしこの論理が日本経済を長期的展望を持たない目先の利益追求型にして国内経済を衰退させてしまったのではないだろうか。
たとえばエネルギー問題。東シナ海のガス田開発で中国とのあつれきが問題になっている。しかしこのニュースを聞いていつも思うのは中国は開発しているのに日本は開発していないのかということだ。
日本はエネルギーがないと言いながら日本の経済水域にガス田があるのに開発していない。資金と能力は当然ある。しかしやらない。なぜか?コスト的に合わないからだろう。他にも風力発電とか太陽エネルギーの利用とか。石油資源のない国だからその他のエネルギー開発で世界をリードしているのかと思うとそうではない。カネにものをいわせて石油を買いあさればその方がずっと安上がりだということだろう。気がついた時には日本の弱点がまるで解決されていない。
農業問題もそうだ。狭いニッポンでせせこましく農業をやっているよりカネにものをいわせて外国から買ったほうがずっと安上がりだという論理で国内農業を衰退させ、今国際的な食糧危機が叫ばれる中で自給率の低下に危機感をいだいている。
小泉元首相の登場で吹き荒れた「構造改革」。安い人件費を求めて中国等に製造拠点がどんどん出て行き国内では大リストラ。日本の中小企業が持っていた貴重な技術までもが海外に出て行ってしまうという現状。そして日本の「高度経済成長」を支えてきた「団塊の世代」の大量定年。今や人的資源もあやしくなってきた。
よく「内需拡大」で話題になるのが大型公共投資。しかしこの業界、大手ゼネコンが元受けで、下請け、孫受け、ひ孫受けと延々と仕事がたらいまわしされることは常識。そのたびにピンハネされる。会社はもうかるが実際の工事はギリギリ、かすかすで行われて世間に回る金は微々たるものになる。しかも赤字必至の大型工事で借金だけが後世に残る。
今回発表されたGDBのマイナス成長、今年1月-3月期はもっと落ち込むだろうとの観測があるそうだ。
日本は長い間輸出によって高い経済成長を保ってきた。しかしその輸出がこけたら国内になんにも残っていない、そんな感すらする日本経済の沈没。それは歴代の自民党政権によってなるべくしてなったのだ。今、「内需」とは何かが問われなければならない。そしてそれが実現できる日本経済とはどうあるべきかが問われなければならない。その転換に必要なものは根本的なものであってそれが実現できる政権でなければならない。単に政権が変わればどうにかなるだろうというものではない。(2009/2/16/No.110)
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