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2009年5月

インターネットはテレビに“どんでんがえし”できる日が来るのだろうか!?

 地上デジタル放送開始まであと何年というキャンペーンが最近目につく。

 この地デジについては、まだ使えるテレビを廃棄させて買い換えさせるために家電業界と結託した“陰謀”との説がある。当面買い換える余裕のない身にとってはこの“陰謀”説をとりあえず支持しておくことにする。

 もっとも最近あるテレビ局の報道では、受像機やチューナーの買い換えに対して共同住宅の共同アンテナの工事が遅れているのだという。そうしてみると“陰謀”説もあながち独善と偏見というわけでもないのではないかという気がする。

 テレビの生活に対する影響はいまだに大きい。昔、アメリカのケネディ元大統領が史上最年少で大統領選に勝利した決め手はテレビ討論だったという。それもスーツの色だったという。「ケネディは濃い色のものを、それに対してニクソンは薄い色のものを着ていた。当時のアメリカの一般家庭にあったテレビはモノクロであったから、ケネディは濃いグレーで表示され力強く見え、反対にニクソンは薄いグレーで表示され、たよりなく見えたと言う」(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)。

 最近では「ワイドショー内閣」と称された小泉元内閣があるテレビ局の世論調査で90%台の支持率を得るなんて現象があった。

 テレビでは比較的影が薄い日本共産党がインターネットの世界で注目をあびたと報道している(5月30日(土)「しんぶん赤旗」=同党HP)。

 いわく「日本共産党の志位和夫委員長は、二十七日夜、インターネットの動画サイト『ニコニコ動画(ββ)』の『ニコニコ生放送』に出演し」「『延長して~』のたくさんの書き込みに、番組は予定時間の四十五分間を大きく超えて――」「今回の番組の“訪問者”は一万一千人近く、視聴者コメント数は六万を超え、いずれも前回の約二倍に達しました」とのこと。

 思いつくままにブログに記事を書いているが、インターネットに関してはあまり詳しくない。有名な芸能人が出る場合には桁が違う“訪問者”があるのだろうが、政治問題、日本共産党という“おかたい”コーナーでの「“訪問者”は一万一千人近く、視聴者コメント数は六万を超え」というのはどの程度のものなのだろうか。

 テレビというのはたくさんのスタッフによってつくられているが、基本的には投資家と経営者とスポンサーと、ときには有力政治家等の意向を無視できない。それに対してインターネットはそれぞれの人がフリーな立場で発信できるという点が“武器”と言われている(もちろん守るべき最低限のルールはあるわけだが)。

 昨年の麻生内閣の誕生以来衆議院の解散時期がとりざたされてきて、いつのまにか9月10日の任期満了まで3ヶ月と少しになった。テレビは自民党か民主党か、麻生か鳩山かとはやし立てるだろう。おそらく「ワイドショー型」「劇場型」の番組も増えるだろう。そうした中でインターネットが深く“潜航”してテレビに対して“どんでんがえし”ができる日が来るのだろうか。(2009/5/30/No.146)
 

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麻生・鳩山党首討論、価値観の崩壊の前で語ることばもなし、か。

 麻生首相と民主党の鳩山新代表との間で党首討論が行われた(27日)。

 この党首討論について共産党が「西松献金で泥仕合」(5月28日(木)「しんぶん赤旗」=同党HP)と厳しい論評をしている。

 ところがである。厳しい論評をしているのは共産党だけではない。自由経済擁護の旗手?「日経」も「初対決は批判合戦」(5/27/NIKKEI NET)と評している。

 同じく体制擁護の旗手??「読売」も「互いの非突く激論、でも双方『党首力』不安」(2009年5月28日02時33分  読売新聞=HP)と書いている。

 生放送では見ることができなかったのだが、夜のニュースでハイライトシーンみたいなものを見た。同じように批判合戦との印象を持った。

 アメリカのバブル崩壊をきっかけに世界を席巻してきた価値観が揺らいでいる。当のアメリカでは「変革」を唱えるオバマ政権が誕生している。

 多かれ少なかれアメリカ絶対の価値観でやってきた自民党と民主党。今新しい「変革」のビジョンを語る能力のかけらもないということか。せいぜい「『友愛社会』を建設」(鳩山代表)と述べるのが精一杯。従って互いに「敵失」に頼るしかないという討論になるのだろう。近日中にはGMが連邦破産法11条の適用申請をするのではないかと報道されている。アメリカ型価値観の象徴の一つがまた消えていく。(2009/5/28/No.145)

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世襲候補制限ってなんだ?選挙で落としてみたら世論の勝利というものではないか?

 自民党の中で世襲候補の制限が議論されている。いつからこんな議論がされるようになったのだろう。世襲議員に対して世論の批判でもあったのだろうか。なぜか記憶にない。

 かりにそうだとして、世襲候補の制限を実現したら世論の勝利と言えるのだろうか。

 小泉元首相が息子に地盤を譲るということが話題になっているというか問題になっている。

 かりに彼が立候補したらどうなるのだろう。地元では“殿様”だからといって投票する人、父親の小泉元首相にはお世話になったという人、大ファンだったという人たちがこぞって投票するのだろうか。かっこいいといっていわゆる「ミーハー族」も投票するのだろうか。抜群の知名度でほかの候補は知らないという人がとりあえず投票するのだろうか。もしそうだとしたらけっして好ましいことだとは思わない。だから制限?

 でも本当に好ましくないと思うなら、こういう人たちが立候補しても落選させる、そのための論陣をはって世論に影響力を与え、世論もそれに答える、そうなって初めて世論の勝利と言えるのではないか。日本の政治状況を考えるといつのことになるかわからないが。(2009/5/25/No.144)

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「エコポイント」は総選挙が過ぎたら景気悪化策??

 「エコポイント」のスタートで「対象のエアコンや薄型テレビなどの売り上げが去年の同じ時期に比べて大幅に増えている」のだという(5/23/16:36/NHK HP)。「家電製品の市場調査が専門の『GfKジャパン』」の調査。

「中でも40型以上の薄型テレビについては2倍、501リットル以上の大容量の冷蔵庫については2.5倍になるなど、受け取るポイントが多い製品ほど売り上げが伸びてい」るのだという(NHK 前同)。

 「定額給付金」、高速道路休日1,000円乗り放題等々、政府が消費刺激策を打ち出せばそれなりの反応があって景気が徐々に上向いてくるかのようだ。

 ところがだ、その政府自身が「温暖化対策は経済に悪影響 失業率も悪化、可処分所得も目減り」という試算をまとめているようだ(3.27 22:42 産経新聞HP)。

 それによると「最新の省エネ製品購入を促す政策をとれば、(温室効果ガス排出は)・・・省エネタイプにほぼすべてを切り替えた場合には25%の排出削減となるものの、GDPは3・2~最大6・0%減少し、可処分所得も22万~77万円目減りするという」のだ。

 「エコポイント」は「平成21年度補正予算(案)に盛り込まれているものであり、その実施は補正予算が国会で成立することが条件となって」いる。

 今日現在その補正予算案は成立していない。にもかかわらず政府は5月15日から実施している。

 一般的に消費が拡大すれば景気が良くなると言われている。しかし政府の試算ではコストの面から逆に後退するとしている。少なくともこの試算では地球温暖化を阻止するためには今とは違った社会を受け入れることが必要としている。

 しかし今現在はそれがあたかも景気を回復させるかのような印象を振りまき、予算が成立していないにもかかわらず実施している。政府の景気刺激策が総選挙目当ての何物でもないことを示しているのではないか。(2009/5/23/No.143)

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新型インフル、再びマスクの話。呼びかけておいてありませんという国とは。

  新型インフルエンザはついに首都圏にも及んできた。川崎市の高校に通学する女子生徒二人。アメリカ帰りだという。

 この事態を受けて交通機関、流通部門の多くで従事者にマスク着用が義務付けられている。そして一般の人たちにも着用を呼びかけている。

 しかしマスクがない。どこの店で聞いてもすでに品切れかすぐに品切れという。次の入荷のメドはたたないようす。今日あたりのニュースでは医療関係者でさえ入手が難しいということだ。今持っている人でもいつまでも同じものをしていてもいいものなのか。

 メーカーはフル操業しているようだ。しかし追いつかない。

 なぜこういう事態を想定して備蓄などの対策を打たなかったのか。

 メーカーは注文が増加することには一定の対応はしても爆発的な注文に備えて自主的に在庫を持つことにはちゅうちょを示すだろう。下火になって大量に売れ残ったら死活問題だ。企業にそれだけの在庫義務を負わせることはできないだろう。だとしたら在庫を持つのはどこか。国民、住民の安全に責任を持つ国、都道府県、市町村しかないだろう。

 欧米ではあまりマスクをしないのだという。しかし日本では着用を呼びかけている。呼びかけておいてありませんではなんとお粗末な対応かと言わざるを得ないのではないか。(2009/5/21/No.142)

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新型インフル、札束リュックに詰めてマスクを買いにか?

 兵庫、大阪を中心に新型インフルエンザが拡大している。今日あたりのニュースを見ると繁華街なんかも閑散としているようだ。東京ではまだニュースになるような発症はないようだが今日あたり、店先ではすでにマスクが品切れ続出でほとんど手に入らないようだ。

 昔、1945年(昭和20年)の終戦とともに日本の社会は食料難におちいった。都市部の住民は農村に食料の買出しに走ったそうだ。中にはリュックサックに札束を詰めて買出しにいった人もいるという話を聞いたことがある。札束の山より腹に入る食料の方がとてつもない価値のあった時代だ。

 今の時代、札束があれば何でもかなえられるような気がする。夢のような生活もできるような気がする。

 しかしこの先秋以降の本格的シーズンに入って全国的に感染が拡大し、なおかつ弱毒性から強毒性に転化するようなことがあって死亡者も出るということになったらどういうことになるのだろう。個人個人の生命、健康不安はもとより企業活動に脅威を感じた企業がカネにいとめをつけずに健康対策なんてことになるかもしれない。

 人間にとってなにが一番大事なのかの価値観が大きく変わって、感染が下火になればまたもとの札束第一の価値観に戻る。人間社会はいつまでたってもその繰り返しということなのだろうか(2009/5/19/No.141)

 

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民主党代表交代はなぜ行なわれなければならなかったのか?そのなぜ?はどこに行ったのか?

  民主党の鳩山新代表が小沢前代表を選挙を担当する代表代行に充てることを内定した(5/17/20:7/NHK HP)。

 議員にとって選挙に当選することは何よりも重要なこと。その選挙を取り仕切る代表代行となれば小沢氏が陰で糸を引く本来の姿?に戻ったということではないか。

 小沢代表はなぜ代表を辞任したのか?総選挙を間近に控えて挙党体制をつくるためと言う。

 ではなぜ党内はギクシャクしたのか?西松建設からの献金をなぜ個人献金としなければならなかったのか?不信感をつのらせる世論を納得させることができなかったから。

 そのなぜ?をそのままにして辞めれば済むという問題か。ましてや実権を持った代表代行に就任とは。

 人のうわさも75日。目先を変えておけばそのうち風化する。民主党もその程度の政党だということか。自民党とどこも違わない。(2009/5/17/No.140)

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鴻池前官房副長官入院。医師不足であっても地獄の沙汰も金次第ということか。

 広がりをみせる新型インフルエンザ、日本では高温多湿期に向かう間に秋以降の本格流行期に備える準備が必要と指摘されている。

 しかし現状は心もとないようだ。「新型インフルエンザに感染した疑いのある人が、ほかの患者と接触せずに受診することができる『発熱外来』について」のNHKの調査では、その設置が1日正午の時点で、現在明らかになっている計画全体の33%にとどまっているのだという(5/2/ 6:35/NHK HP) 。準備が進まない理由として▽「医師不足」が30%で最も多く、次いで、▽「感染者を受け入れるだけの設備がない」が21%(複数回答)などがあげられてる(NHK 前同)。

 医師不足が理由のトップということは今後急速に改善される見込みはないということではないか。

 そうした中で官房副長官だった鴻池祥肇氏(68)が都内の病院に入院して13日午前、健康上の理由で辞任した。「週刊誌が国会議員に支給されるJRの無料パスを使い、知人女性と熱海にゴルフ旅行に出かけた記事を掲載」した日だという(5/13/NIKKEI NET)。この前官房副長官、「以前も同じ女性に参院議員宿舎のカードキーを貸与した」(NIKKEI前同)前歴の持ち主だ。またかとあってはマスコミが殺到し、本人の責任とともにこんな人物を内閣の要職にすえた麻生首相の責任もおおいに追及され引責辞任に追い込まれた可能性が高い。そこで入院?

 人の健康の問題だから軽々しいことは言えないが、官房長官からは辞任の原因となった病名についての発表はないようだ。また麻生首相は「『やむを得ない。健康まで任命責任になるのか分かりかねる』と述べ、自らの任命責任を否定した」(5/13/NIKKEI NET)ということ、さらに河村官房長官が14日午前の記者会見で、「健康問題が理由である以上、鴻池氏の直属の上司にあたるみずからの責任が大きい」(5/14/13:22/NHK HP)と麻生首相の任命責任を回避する発言をしたことなどから 世間の常識的な考え方からすれば引責辞任を回避するために健康上の理由をつくり上げるために入院したということではないか。

 この前官房副長官、当然人目を避けなければならない。今ごろはホテル並みの設備を持つ特別室に入院しているのだろうか。間違っても相部屋ということはないだろう。 

 今、新型インフルエンザの本格的広がり、強毒性化転移の危険性が指摘される中で医師不足だという。 

 なぜ医師不足なのか?日本では自公政権によって医療がコストと見なされている。コストは低ければ低いほど良い。カネ食い虫のお客(患者)には来て欲しくない。でも特別室に泊まっておカネをたくさん落としてくれるお客(患者)にはたくさん来て欲しい。 

 国民の命にかかわる病院さえもがそういう企業の論理に席巻されている。その危険性が一部では指摘されている。しかしその認識が国民全体の認識となるまでには時間がかかる。その時にはもう大変な事態になっているかもしれない。(2009/5/14/No.139)

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小沢民主代表辞任表明は当然。企業と縁を切れない政党が官僚制とは縁を切るとの妄想を続けるのか?

  小沢民主党代表が代表辞任を表明した(5/11/19:32/NHKHP) 。当然だと思う。

 疑惑を持たれるようなカネ、違法ではないと世間をまったく納得させることができずに逃げまくるだけのカネ、そういうカネにまみれた政治家は許さないとの世論に抗しきることができなかったということだろう。そういう点では日本の世論の健全性を示したものだと思う。

 今後後継代表を選出することになるが、後継候補の中には企業献金が必ずしも悪とは思わないという立場の人もいるようだ。しかし、どのような選択をしようと一人一人の国民が自分の意思で政治を動かすというのが民主主義の根幹だ。献金だってそういう立場であるべきだ。企業献金が一人一人の意思でという立場と言えるのか。

 以前、企業経営者が会社の利益にならないような献金を支出したらそれは背任だという指摘を聞いたことがある。そうなのだろうと思う。かりに慈善事業の団体に寄付をしたとして、直接的には利益をうまないとしても、こういうことに貢献していますという宣伝は企業イメージの向上に貢献するだろう。企業がカネを使うということはそういうことなのだろうと思う。貰う側のかってな論理で正当化できるものではない。

 民主党は総選挙を前に官僚制の打破を最大の売り物にしている。

 自民党はなぜ官僚制と縁を切れないのだろう。「族議員」と言われるような圧力団体的な機能はあっても国の進路を明確に示すような政策立案能力、そのための調査能力が党にはないために官僚に頼り、利用するしかないということだろう。

 企業献金だってそういうことなのではないのか。幅広く国民に訴えて幅広く献金を受ける。党にそういう体制と力量がないために手っ取り早くおカネのある企業から献金をもらうということではないのか。

 選挙となれば民主党の“手足”となって動くのは大企業労組が中心の「連合」組合員たちではないのか。

 「次の衆議院選挙について『国民が(民主党)政権を選択し、みずから、この国と国民生活を救う、またとない機会』」という小沢代表の記者会見での発言(NHK 前同)は妄想と言うべきではないか。(2009/5/11/No.138)

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「三越」鹿児島店の閉店は衰退ニッポンへの一里塚ではないか?

半世紀の歴史を数えた「三越」の池袋店とともに鹿児島店が閉店した。「売り上げ低迷に加え、店舗の老朽化から撤退を決めた」(5/6/NIKKEI NET)のだという。

 「老朽化」はともかくとして「売上低迷」の原因はなんだろう。一般的には郊外の大型商業施設や若者の百貨店離れなどが指摘されている。

 「三越」鹿児島店の閉店に関しては地元駅前商店街が死活問題として危機感を強めているのだという。客足のとだえた商店街ではシャッターを閉めた商店が急増しているという。

 北海道の丸井今井室蘭店の閉店でも同じ問題が起きているのだという。その昔は客を取られると進出反対の署名運動をした地元駅前商店街が存続の署名運動をしているのだという。

 両方とも老舗百貨店の閉店でなぜ商店街の客足が途絶えるのか?

 商店街にはないものがあるから。ここでしか買えない物があるからなのだという。

 両方の老舗百貨店は大都会へ接近する窓口なのだ。そこには田舎ではない都会がある。それがなくなったらわざわざ駅前商店街まで行く必要はないというわけだ。

 郊外の大型商業施設にはそれなりの経済効果が指摘されている。安くて豊富な品揃え。牛乳1本だけ買いに行く人はいないだろうから当然車で大量まとめ買いをする。車、ガソリン、に加え大型冷蔵庫の普及にも貢献する等々。

 しかし大型商業施設は省力化を中心とした効率化が生命。駅前中心街の衰退で失われた雇用を吸収するだけの効果はないだろう。雇用なき消費社会。

 そうした中で地元活性化のために高速道路を通し、新幹線を延長しても便利な都会へ出て行く効果の方が高いのではないか。

 若者は都会へ。残るは高齢者だけ。そうした構図が広がる地方の拡大は経済大国を誇った日本の衰退を招く一里塚となっていくのではないだろうか。(2009/5/10/No.137)

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株価は上昇しているようだが、アメリカの「変革」は資本主義の基本的な「矛盾」に差し迫っているのではないか?

 株価が上昇している。7日の東京株式市場では日経平均株価が4カ月ぶりに年初来高値を更新して9385円70銭をつけた。「米景気の底入れ期待や金融不安の後退で投資家心理が改善し」たことによるものらしい(5/7/NIKKEI NET)。 

 ところがそのアメリカのオバマ政権は「海外への投資を実質的に優遇している現行税制を見直し、多国籍企業の租税回避なども厳格に監視する」(5/4/NIKKEI NET)と表明している。

 「100年に1度の金融危機」をつくった経済体制は、賃金水準のはるかに低い国・地域に投資、進出することによって莫大な収益を上げてきた。それらの安い製品が国内に逆輸入され“消費天国”が形成された。しかし一方で企業が海外に出て行ってしまうので当然国内の雇用は減少する。消費拡大の原動力をキャピタルゲイン(値上がり益)から雇用の創出にかじを切り替えようということだ。そのため「『現行税制は抜け穴が多すぎる』」というオバマ大統領(NIKKEI前同)だが、「議会での審議の行方は不透明」だという(NIKKEI前同)。

 数々の優遇措置を講じて企業収益をあげる手助けをしたあげくに税金投入でいたれりつくせりの救済か、との国民世論もあるだろう。その道の継続か企業に応分の負担をさせて国内雇用を確保する道かのせめぎ合いが続く。

 さらに発足100日を越えたオバマ米政権に対し、日系企業がこれまで以上に期待感とともに「警戒感を強めている」(5/6/NIKKEI NET)のだそうだ。その中で「最も注目する」(NIKKEI前同)労組関連の法制度として「『従業員自由選択法案(通称カードチェック法案)』」というのがあるそうだ。「容易に組合を結成できる内容」(NIKKEI前同)だそうで「労組がない多くの日系企業は賃金制度などで経営判断が揺さぶられかねないと警戒を強め」ているそうだ(NIKKEI前同)。

 クライスラーが連邦破産法11条の適用申請にふみ切り、GMもギリギリのところに追い込まれた一つの原因に労組の力が強まり、「労組がない多くの日系企業」との間にコスト面の格差が拡大したということが指摘されている。

 ということは日系企業がアメリカで“活躍”できたのは労組を認めず労働水準を低く抑えてきたからということがいえることになる。

 しかし今、アメリカでは実際の雇用減とそれから派生する雇用不安とで特に自動車の売上が激減している。労組を認めず労働水準を低く抑えてきた日系企業、だから生き残ることができたという立場と、労働者の権利を拡大して労働水準を引き上げ実需を拡大するという立場とが今後せめぎ合いを続けるだろう。そのせめぎあいはやがて日本にも波及するだろう。単なる景気浮揚策のようにみえて、実は資本主義の基本的な「矛盾」という問題に差し迫っていく。(2009/5/7/No.136)

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サブプライム、新型インフル、みずから広げた格差に資本主義が脅かされようとてしている

 メキシコで豚インフルから変異した新型インフル、世界保健機関(WHO)は4月29日夜(日本時間30日朝)、世界の警戒水準(フェーズ)を1段階上の「5」(2カ国以上で人から人への感染が拡大)に引き上げ、世界的大流行(パンデミック)が差し迫っていることを宣言した(4/30/NIKKEI NET)。

 日本人初めての感染かと心配された 米ロサンゼルスから帰国した女性(25)と横浜市の男子高校生(17)は新型インフルではないと判定された(4/30/・/5/1/NIKKEI NET)。疑われて大々的に報道された当人の今後の生活にどう影響するのかを気にしながらもとりあえずは良かったというところだ。

 メキシコでどうして発生したのか、どうして死者が圧倒的に多いのかは今のところ定かではない。 しかし鳥インフルの場合もそうだが、一般的には新興国、発展途上国で広まることが多い。経済的水準、医療的水準、医療的環境等が影響していることは明らかだろう。

 メキシコとは小泉元内閣の時代に、日本からは車や電機機器を輸出し。メキシコからは農産物を輸入するという協定ができたそうだ。車や電機機器が豊富になって豊かな国になったようだが、新型インフルの広がりに強いという豊かさにはつながらなかったようだ。

 発生地のメキシコでは、海外からの旅行が中止されたりイベントなどが中止されたり、とにかく人が集まること、往来することが自粛されているので経済活動にも影響が出ているようだ。

 メキシコについで二番目に死者が確認されたアメリカ、世界一の経済大国ではあるが、日本のように公的皆保険制度がないそうだ。富裕層は民間保険でカバーされているようだが無保険の人たちがかなり多いという。病気を自覚しても医者に行かないという環境が新型インフルの広がりを助長するかもしれない。そのことは公的皆保険に加入できない人が増えているといわれる日本でも同じことが言えるのではないか。

 格差が新型インフルを発生させるという証明はない。しかしその広がりを助長することは間違いないだろう。

 少し前、格差の広がりを当然視する資本主義が謳歌していた。格差の広がりが経済発展の原動力となると公言してはばからない人々がいた。しかしその資本主義は所得のあまり高くない人々へのローンで危機にひんしている。そしてその克服がなされない時点で、所得水準があまり高くない国や地域で世界を震撼させる病気が広がっている。

 格差の広がりを当然視した資本主義がその格差に経済活動を脅かされようとしている。セーフティネットということばがある。格差を広げておいて援助等で救済するというこの社会に将来性、未来性があるのか。時代は格差そのものを縮めていく社会とはどういう社会なのかを追求せざるを得なくなっていくのではないか。(2009/5/1/No.135)

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