選挙の季節の到来。争点の前に第一の論点は東国原知事らの“扱い方”だろう。テレビの影響力を打ち破らなければ日本の未来はない。
明日7月3日、東京都議会議員選挙が告示される。その投票日(12日)から60日後(9/10)に衆議院議員の任期満了を迎えるとあって各党とも総選挙の前哨戦として総力をあげて取り組むことになる。
そうした中で今その動静がメディアの間で話題化されている人物がいる。宮崎県の東国原知事らだ。
東国原知事についてはまだ県知事の任期が残っているにもかかわらず条件が満たされれば自民党から衆議院選に打って出るというのだ。
その条件は自民党が「地方分権」の提言を受け入れること。そして自分を自民党の総裁候補にすることの二つ。
麻生内閣の支持率はここに来てまたもや「危険水域」だという。しかも世は「100年に1度の金融=経済危機」から抜け出していない。小泉純一郎元首相は「小泉チルドレン」を相手に「野党になることもあっていい」と語ったのだという(6/30/NIKKEI NET)
東国原知事はそうした自民党からなぜ国政にうって出ようというのだろうか。今日あたりのテレビニュースを見ていると「(私が出れば)負けさせません」みたいな発言をしていた。自分の知名度と人気によほどの自信があるようだ。自分が動けばその人気と知名度で世論に大きな影響力を与えることができるんだと言わんばかりの行動だ。しかしこれはおごりというものだろう。
そもそも東国原知事が当選したのには「そのまんま東」の知名度と人気が大きかった。その後その知名度と人気を発揮して宮崎県のアピールと宮崎県の産物の普及に貢献した。それゆえに今、宮崎県では知事への人気と支持率は高い。しかしこの人が総理大臣になったとき「そのまんま東」の知名度と人気がアメリカや中国に通用するとでも言うのだろうか。
同じように大阪府の橋下知事、自分たちがどの政党を支持しているかを表明して総選挙に影響力を与えようという。支持者がほとんど集まらずに頓挫しているようだが、こちらもどこぞのテレビの「行列の・・」という番組で名前を売った人。もしテレビがなければ二人とも今の知事という職にいられたかどうかわからない人たちだ。
そんな二人をテレビがことあるごとに取り上げている。解散総選挙が注目を集めているとはいえ、地道な政策論争ではそれほどの視聴率は稼げない。しかし注目される人気者が登場すればそのその動静の一つ一つが視聴率を集める。なにも政治問題に限ったことではない。地元であれしたこれしたというたぐいの話題の一つ一つが視聴率の対象になる。小泉純一郎元首相はそのたぐいの手法で人気絶頂の政権を築いた。
そんなことが繰り返されていいのだろうかと思う。テレビの利潤追求主義、それを阻止できない社内組織とサラリーマン意識、そしてそれらの番組を無批判に受け入れる視聴者と、今、もしかしたらいろいろな面で気がついたときにはもう遅いという局面にたたされているかもしれないときにこのままでいいのかと思う。総選挙が間近にせまった今、争点をじっくり議論する前にこの問題をじっくりと議論する必要があるのではないだろうか。(2009/7/2/No.155)
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